冬暖かく夏涼しい家(その6)屋根断熱の利点 |
日本の住宅で一番普及してる断熱材はグラスウールかロックウールです。 理由は価格も廉価で取り付けも簡単だからです。 北海道などの寒冷地では壁の中にグラスウールを充填した後、室内湿気の流入を防ぐため防湿シートを張る丁寧な施工をしています。 暖房した室内と外気の温度差が大きい寒冷地ではこうしないと壁内結露を起こす危険性が高いからです。 これがなかなか大変で細心の施工が必要です。ちょとでも隙間を作るとそこから湿気は壁の中に侵入してしまいます。 温暖地では一部の住宅メーカーを除き面倒くさい防湿シートはほとんど施工されていません。 屋根からの熱射に対しては2階天井裏にグラスウールを敷並べるのが一般的です。いわゆる天井断熱工法です。 天井断熱だと夏の小屋裏温度は50度近くに達し、小屋裏はまるでサウナ状態です。 これに対しSCの家は完全外断熱です。 何故、『完全』外断かというのは、屋根面、外壁面、基礎面と構造躯体の全てを外側から50ミリの板状ポリスチレンフォームで覆ってしまうからです。 屋根断熱工法で行うと小屋裏温度はせいぜい31度、2階の暑苦しさを低減します。 小屋裏収納を設けたり、2階リビングの時、天井を屋根勾配まで上げ室内空間を広く取れるという設計上の優位性も出せます。 田舎の茅葺き屋根の古民家が涼しいのは屋根断熱だからです。 天然の分厚い茅葺きが、高性能断熱材の働きをし、夏の強い日差しを遮蔽するからです。 鎌倉市手広の会席料亭 古民家なるせ(完全予約制0467-31-3373) 築150年の茅葺き古民家は土間の囲炉裏で食事出来るが、夏クーラーを使った事がないと言う。平成21年鎌倉市景観重要建築物第32号に指定される。 |
by isoda-shonan
| 2012-11-20 10:33
| ソーラーサーキット
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