ジャパンホームショー |
日本最大の建材・部材・設備に関する展示会 第30回ジャパンホームショーが東京ビックサイトで開催されました。 このホームショー、当初は晴海の東京国際見本市の会場で開催されていました。当時は、いわゆるハウス・メーカーや住宅設備会社の一大展示会になっており、一般ユーザーも含め建築業界の人々であふれ返った時代もありました。 ここ数年都合がつかずご無沙汰していましたが、取引先から招待状をいただいたきっかけで見学に行って来ました。 会場を一廻りすることにより建築業界がどっちの方向に向き始めているかという事がほぼ感じとれます。 まず、第一印象は大手ハウス・メーカーの出展は無くなり、部材専門業種の出展が増えていること。入場者も何となく一般ユーザーイコール住宅を建てる人より、より専門の設計技術者、建築会社、業界関連者が多いことです。 第二は環境保護の観点から、サスティナブル住宅(持続可能な住宅)、屋上緑化、壁面緑化技術、高断熱材や遮熱材、外断熱工法の普及に関する建材、部材、の展示が増えていることです。 特に今まで日本の住宅の寿命が平均35年と世界的にも短命で終わらせていたことへの反省から長寿命住宅の導入を国交省も推す「200年住宅」がクローズアップされてきました。この面からは、耐震や免震、不同沈下の対応技術の製品等の展示も多く見かけます。 今回のホーム・ショウで私が注目した建材・部材関連では2点ありました。 1点は従来の防水・防風シートに遮熱性能を付加した製品が開発された事です。 施工性能、遮熱性能(約10℃軽減)、価格面に於いて導入可能な製品です。 外断熱工法で屋根面だけでも採用すれば夏の日射しを大幅に軽減し、屋根断熱との併用で2階の部屋の快適性は今まで以上に向上しそうです。また、冬は冬で室内の暖めた空気を外部に逃がしません。 2点目は外断熱工法専用の乾式レンガ外壁システムが発売されることです。 乾式レンガとは専用の引掛金具(レールユニット)を用いる方法で外断熱工法では重量があるため、垂れる危険性があるとされていました。 今回の開発された製品は、外壁用の木製胴縁不要で50㎜の断熱材を用いた場合でもビスの垂れ下がりの実測値は0.03㎜と云う実験結果を出しています。 レンガタイルの持つメンテナンスフリーと高耐久性は新築時の初期費用が高くても、30年後には元が取れる。むしろメンテナンス費用も考えると190万近くも得をすると試算しています。 これもサスティナブル住宅、超長期住宅へのひとつの提案ともなっています。 これからの時代に建てられる住宅はイギリス並みの平均75年住宅を超えることになりそうです。 「東京ビックサイト。ジャパンホームショー入口」 「屋上緑化のディスプレイ」 「積水化学工業の外断、まるごと断熱のブース」 「外断熱工法の先駆者。カネカのブース」 |
by isoda-shonan
| 2008-11-14 15:46
| コラム
|
Comments(0)
|
<< 11月の上棟日 | 冬の使者と旧家の景観 >> |