元興寺 日本最古の現役木材 |
当社は、木材の持つ安らぎや合せ持つ強度から木造建築を標榜し、お客様に県産材の家をお薦めしています。つい最近、我々木造建築屋を喜ばすニュースがありました。 10月17日の日曜日、テレビで日本最古の木材が現役として使用されているニュースを見た。奈良の元興寺屋根裏の見学会の模様を伝えていました。 まだ鉋(かんな)が使われる前の手斧(ちょうな)仕上げの木材で桧です。見学者は一様に木材の驚異的な耐久性に感嘆していました。 これは総合地球環境学研究所の光谷拓美教授(年輪年代学)の調査で、年輪の画像をコンピューター解析で判明したもの。複数の柱の上部に水平方向に渡した「頭貫=かしらぬき」が、586年に伐採された木材と解りました。 今までは法隆寺、五重塔の「心柱」が日本最古で、年輪測定は594年でした(これも光谷教授の調査による)。元興寺の「頭貫」はそれより8年前の木材になります。 約1400年前に切り出された桧が、いずれのお寺でも現役として働いているのです。 木材の超耐久性を表すものとして、我々木造建築屋に力強い実体を伝えてくれます。 私は3年前の夏休みに元興寺を訪れています。 この時は本堂と弾室の屋根の一部に日本最古の瓦が使用されているのを見てきました。 瓦は588年に製造されたと記録されています。 元興寺は今回判明した木材が586年、百済の技術で製造された瓦が588年、年代的にはぴったりと整合し、年輪測定法の解析の正しいことが証明されます。 弾室屋根裏の頭貫は10月17日~11月13日まで、1日160人の限定で公開されています。事前申込み受付は〆切られていますが、当日の空きの予約は(財)元興寺文化財研究所 屋根裏探検係 0472-23-1376 にお問い合わせ下さい。 参考過去ブログ 2007.8.28 「元興寺1400年前の瓦」 |
by isoda-shonan
| 2010-10-21 08:52
| コラム
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