イソダの建築手法「窓枠の納め方」(1) |
今回よりしばらく、住宅の意外とお客様が気付かない細かな部分(専門用語で『納まり』と言っています)や、イソダ施工の特徴ついても紹介していきます。 第1回は窓枠についてです。 窓枠は室内側から木部の見える重要なポイントとなります。 納め方により、軽快な若々しさにも、重厚な洋館にも変身させることが可能です。 一般的に枠納まりは「四方枠」と「前板納め」の二通りがあります。 大正~昭和初期の古い洋館の室内に入ると、漆喰壁と左官装飾による天井の蛇腹廻り縁に対比して、奥行きのある巾広のステイン仕上げの窓枠と壁の腰板が、歴史ある重厚な雰囲気を醸し出しているのが感じられます。 窓の上下左右に、厚板で枠を組んではめ込むのが「四方枠」です。 特に古い建物は構造の柱は太いので、壁が厚くなり窓枠の巾も広くなっています。 歴史的な木造建築は、プレハブ系住宅の倍近い巾広になっていて、小物置場になる程です。 一方「前板納め」は、枠の下だけに前板を入れ、上と左右は壁クロスを巻き込んで納める方法です。 細かいことですが、材料費は前板が一枚だけと、木枠を組む手間を省略できます。 子供室など、明るい雰囲気を出す場合は、あえて「前板納め」で行うことも度々あります。 窓枠の納め方一つで、部屋ごとのインテリアや住む人の感性が表現されるのです。 ・バルコニー出入口の「四方枠」施工例 SC外断熱工法は壁が厚いので、枠板巾は180m/mもあり重厚感が出ます。防水性能を確保する為,立ち上がりを高くとっています。 ・ 個室の「前板納め」の施工例 下枠のみを入れ、上と左右はクロス巻き込み 左側のサッシとの見切縁は結露によるクロス汚れ防止。 ・「四方枠」に飾りケーシングを取り付けた施工例。瀟洒なセンスが出せます。 ・出窓甲板の下に飾り框を付けた例 ・軽快感を出す様、左右と上枠の出巾を少し小さくした変形四方枠 ・一階ウッドデッキへの掃きだし窓。段差を少なくする為、左右と上枠のみの三方枠で納めています |
by isoda-shonan
| 2010-12-13 09:41
| コラム
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